「素敵パパファイル」では、自分流子育てを実践されている素敵パパに、子育てにかかわることでみつけた「父親であることの楽しさ」について伺いながら、ママにも役立つ子育てを楽しむヒントをみつけていきます。
「素敵パパファイル」では、自分流子育てを実践されている素敵パパに、子育てにかかわることでみつけた「父親であることの楽しさ」について伺いながら、ママにも役立つ子育てを楽しむヒントをみつけていきます。
ヒロシさん:
子どもが生まれる前までは、夫婦での家事分担がそこそこうまくはいっていたのです。子どもが生まれて、面倒はどちらがみるとなったときに、最初のうちは、おっぱいもあげなきゃいけないし、0歳児のうちは保育園に預けたくないという希望から、妻が主に職場につれていくなどして子どもをみていました。僕も最初は、それは母親としてはある程度やるべきことなのではないかという先入観があったわけです。でも、妻は会社を立上げたばかりで、あるとき、体力的にも精神的にも「もう限界」と訴えてきたんです。
当初、お互いこんなにも仕事が忙しいのにどう解決していこうかと話し合ったのですが、その話し合いって、結局お互いの条件闘争になっちゃうんですね。家事が100あるとすると、どちらがどれだけやるのかってね。でもその争いってきりがないんですよ。
でも、話し合いの中で、大切なのは忙しい中で、お互いがお互いをどう支えあうことなんだと気づいたんです。じゃあ、僕には何ができるんだろうかと考えていたとき、仕事関係で付き合いがある人が、「小さいときから朝食だけは作っていたぞ」と言っていたのをうっすら覚えていて、これをやってみようかなと。帰りが遅いんだったら、朝、家事や育児をやろうってね。
正直、家事や育児の負担感というのは、実際にやってみないとわからないわけです。男性は家事をやらないで来ている場合が多いじゃないですか。子育てに関しても、最初はお母さんだけに偏っちゃうわけで、そうなると男性は、口では「大変だね」といっていても本当の意味での大変さに気づいていないわけです。僕の場合も実際やってみるまでその大変さがわかりませんでした。今は日々の忙しさの中で、仕事の効率を考え、自分の家事スキル、育児スキルをアップさせていく。これが僕のテーマとなりました。
男が家事や育児に入っていくとき、仕事の一面を持ち込んだほうが上手くいくんですよ。 忙しい仕事であれば、日々追い詰められています。でもそういうときにこそいろいろなテクニックやアイディアが生み出されるわけです。
単純なことですが、余裕があるときに、できることをまとめてやって、緊急事態が勃発したときは、何も考えなくても動けるようする。家事も一緒で、例えば赤ちゃんが泣いたときは、ある意味緊急事態なわけですから、赤ちゃんを抱えたまま家事をこなしていかなければなりません。
自慢ですが(笑)僕は朝ごはんを実に効率的に作れるようになりました。時間があるときに材料の下ごしらえをやっておくんですね。野菜だったら、全部切ってタッパーに入れておいて冷蔵保存。朝寝起きで機嫌が悪いわが子を片手に抱えながらでも味噌汁は作れるという状態にしておくんです。片手でも、切っておいた材料をばらばら入れるだけですから、簡単にすみますよね。この事前の準備で、朝がちゃんとまわるんです。そうなると家事や育児の負担感も削減され、子どもに対しても、妻に対してもピリピリしなくなります。美味しく楽しく三人でゆっくりの朝食で、一日がはじめられるわけです。
他にも、1週間の食事のマネージメントは僕が担当です。ですから、1週間に必要な食材はちゃんと把握しているんですよ。(笑)さらに、食材の調達も効率化したいなと思って、いろいろな方法を考えました。今までは、急に食材が無くなったら、近くのコンビニで買っていましたが、これって、食費だけでなく時間もかなり無駄なわけです。だからといって、週末、子どもと二人っきりで、スーパーへ買い出しに行くのも大変な作業。子どもを抱きながら、大量の食材運搬はかなり辛いですし、カートで狭い通路を行き来しながら、子どもを制御(棚からものをすぐとろうとする)しての買い物は精神的にも疲れます。
そういう負担をできるだけ減らすために、今は、生協の宅配を使っています。生協は1週間分の食材をまとめてネットで注文するシステム。どれぐらいの食材で1週間が回るかなと、計算・シミュレーションしてコンスタントに発注すると、買い物に行かなくてすみます。
人間は追い込まれるとちゃんと成長するものなんです。僕も妻も忙しくって、切羽詰っているからこそ、こういった家事のイノベーションが生まれたんだと思います。
ワークライフバランスや男の子育て参加に関して言えば、仕事がすごくハードワークで、できそうもないという人こそ、どんどん参画して欲しい。もちろんできる人からやるということは大切ですが、このテーマはすべての人にとって大事なことだし、それを実現するのが難しい人であればあるほど、やることに意味が出できます。
家事においても、仕事ができる人が家事をやると、より家事のイノベーションが起きるのではないでしょうか。そうなれば、日本社会の家事効率もアップして、皆がゆとりのある生活を送れるようになっていくんだと思います。
これはそう願いながら、自分に対して言っていることでもあるんです。仕事が特別大変だからしょうがないという言い訳は、常に自分の中に存在するわけですよ。その言い訳を続けていくと、どこかで行き詰るのではないかと思います。
だから、どうやればできるのかと考えるのも大事。仕事を減らすという選択もあるし、仕事のやり方を変えるという方法もある。家事をうまくやるという方法もあるだろうし、いろいろなオプションがあるはずなんですよ。いろいろなオプションを広く持って、それを適切に、夫婦で相談して選択していくことが一番重要なことなんですね。
時間に対する価値が変わりました。子どもが生まれる前は、残業が200時間を軽く越えていましたが、それは、育児のためだけでなく自分にとってもよくないことだと思いました。ですから、今は常に、仕事のクオリティを確保しつつも残業時間をどう抑えていくか、自分の仕事をいかに効率的にやるかを必死に考えています。だって、これって今の僕と僕の子どもにとっての死活問題になるわけだから…。(笑)
さらに、他人の時間に対しての意識も変わりました。僕の仕事は、人に話を聞くことが大変多いんですよ。ただ、直接的には相手の利益にはつながらないものもあるから、ボランティア的に対応してもらっているときもあるのです。でもどこかで、僕たちは社会のためにやっているのだから、対応してもらうのは当然だと考えてしまっているところがあって、相手が時間だからと切り上げられてしまうと、こっちは24時間休みなしに働いているのに「何だよ」と思うわけです。
その考えが、子どもが生まれて根本的に変わりました。自分の考え方のほうがおかしかったんだって気づいたんです。だから、今では、決められた時間でどう仕事の生産性をあげていくのかを考え、貴重な時間を無駄にしないために、ポイントをまとめて話を聞くなどの工夫をしています。相手への時間の配慮が生まれたんですね。
また、そういう相手への配慮をお互いに感じとると、プライベートな話が自然にできて、「離乳食は僕が全部作っていたんですよ」「俺の場合は、ここに苦労したな」なんて、付き合いの幅もできてくるんです。もともと、役所の人って、「近寄りがたい」「偉そうな」イメージがあり、距離を置かれてしまうのですが、子どもの病気や食事での苦労について話しているうちに親近感を持ってくれます。ちゃんと1人の人として向き合ってくれるわけです。
平日に妻が出張で帰ってこられない場合は、想定して、シミュレーションして準備万端でスタートしますから、以外とスムーズにやれています。仕事が終わって、保育園へ迎えに行き家に着くと、「お腹がすいた」とぐずるのはわかっているから、ご飯をすぐ出せる状態にしておきます。僕の三種の神器、「タッパー」に事前に作って入れておいた夕飯を「電子レンジ」でチンして、即効で食べさせて、桃太郎のお話で眠らせて…。
実は、「桃太郎」は寝かせるための必須アイテムなんです。不思議なもので、桃太郎は小さな頃から寝るときに必ず読んであげていたので、それが寝るサインみたいになってます。どれだけ泣いていても、抱っこして桃太郎の話を始めると、観念するのか、程なくしてパタッと寝てしまいます。ほとんどの場合、桃が流れてきて、おばあさんが桃を拾うころには寝ちゃっていますけどね。鬼が島には、ほとんどたどり着きません。(笑)
熱さえ出さなければ予定通りのはずなんです。
熱を出してしまうと僕一人ではどうしようもなくなります。ただ、幸い近くの小児科が病児保育をやっているので、大抵の場合、そちらにお願いするわけです。小児科のお医者さんに併設されているこの病児保育施設は、僕たち夫婦にとってなくてはならない施設です。
本当に普通のことですが、大人と同じでお互い「相手に伝えようとする」対等なコミュニケーションを大切にしています。そして、同じことをして「一緒に笑うこと」が育児を通しての僕の楽しみとなっています。これらのコミュニケーションに大活躍のツールが「食事」なんですよ。
離乳食の頃から食事はパパが作っているということを子どもは知っていますから、自然と「食事」を通してのコミュニケーションができているんですね。例えば、好きなものでも食べなくなって、ちょっとごねていたりすると、それは体調が悪い子どもからのサインになります。そうすると、彼に元気になってもらいたいなと、大好きなものを作ってあげるんです。彼が食事を美味しそうに食べてくれると、とてもうれしいですし、逆にせっかく作ったのに、「いらない」と言われると傷つきます。大好物は、納豆・トマト・にんじんとバナナ。チーズを入れた納豆オムレツが今一番のお気に入りで、作ってあげると「ナットウ!」と言いながら凄く喜びます。
「食事」は、子どもが成長してからも続く大切なコミュニケーションツールだと思います。例えば、将来、思春期になってあまり口をきかなくなっても、お腹がすけば家に帰って僕が作ったものを食べてくれる。そんなときは、言葉なんてなくてもいいのかと思っちゃいますよね。2008年に入ってからは、週に1度僕が息子のお迎えも行くようになったので、その日は平日の夜ごはんも3人でゆっくり食べていますね。
やっぱり食事の時間ですね。朝一緒にご飯を食べること。週末、日中に出かけた日でも、夜は僕が食事の準備をして自宅でゆっくりと過ごすことです。外食のときもありますが、一緒にテーブルについて話をすることを大切にしています。 ただ、ともすると会話がすべて子育てに関する連絡事項になってしまうので、仕事のようですが、土曜日の夜は育児定例会議ということにして、育児上の課題や家事についてはできるだけ、その場で話し合うようにしています。これはとても大切なことで、分担の中で問題が出てきていないかを確認して、とりあえずではなく、常に根本的解決のための話をしようと決めています。
妻とは、感性的なものが非常に近いので、土曜日以外はゆったりと、共感できるものについて話したいと思っています。でも最近はやっぱり子どものことが話題にのぼることが多いのですが、これもしょうがないですよね。(笑)「今日、こんなことやったんだよ」と、子どもに関する新しい発見を先に見つけたほうが報告するんです。僕ら夫婦にとって今は、子どもの成長がなにより楽しいわけです。
現在、社会的にはいろいろな意味で過渡期であるために、仕事と子育てを両立する点において、個人にすごく負担がかかっています。まじめにやっている人であればあるほど、負担は大きいような気がします。
例えば、子どもが熱を出したとき、うちの場合、病児保育が近くにあり対応できていますが、それでも保育時間は夕方5時までという時間の制限付です。病児保育の施設は非常に数が少ないので、多くの人は仕事を休まなければいけなくなっていると思います。「病気なんだから、預けたら子どもがかわいそう」と一般の育児論で片付けてしまうのは、簡単だと思いますが、現在、少子化対策として国の政策が、保育制度充実の方向で進んでいる中で、病児保育についてだけ穴あきになっています。保育園を前提に仕事をしている人がたくさんいる中で、子どもが病気になると個人が高いリスクを負わされることになる。これは僕自身が痛感していることです。
育児休業制度においても同じ。制度はあっても、「普通」の人の「普通」のキャリアパスの中に組み込まれていません。育児休業をとると特別なキャリアパスにはいっちゃうというケースも多いのではないでしょうか。病児保育にしても育児休業にしても、社会全体でそれらがカバーできるようになっていってほしいと思うし、職場においてもそれらがちゃんとフォローできる体制になればと思っています。そういう意味では、合理的に、親と子の触れ合いの部分も重視した仕組みをしっかり作っていかなければいけないのでしょうね。
ヒロシの朝めし
ヒロシさんの「朝食」ブログ
「気分豊かな朝めし」~「急場の朝めし」まで、忙しい時間の中で工夫し生まれた豊かな朝食のあれこれを公開中。パパだけでなく、育児に忙しいママも必見です!!
【URL】 http://womancnavihiroshi.blog84.fc2.com/
株式会社ワーク・ライフバランス
ヒロシさんの奥様、小室淑恵さんの会社のホームページ 「仕事」と「家庭」の調和を実現するために企業へのコンサルティングや職場復帰支援プログラム「armo(アルモ)」を提供しています。
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